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【髪バナ 11】タイ生活と髪のお手入れ

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キリ 最近の暑さ、本当に容赦ないよね。
なぎさ わたしが旦那の赴任に伴ってタイに来たのがちょうどこの時期だったんですが、最初はスーパーに買い物に行って帰るだけでも暑さで疲弊しきっていました。
山田 本帰国や新たに赴任される方など、3月・4月は人の入れ替えが激しい時期ですね。
なぎさ タイで生活を始めて、日本でカットしてきた髪もそろそろ伸びてきたこの時期に最初にぶつかる壁が“美容院どこ行こう?”でした。とりあえずフリーペーパーで色々広告を見るんだけど、なかなか選べなくて…。
キリ だよね。で、口コミ情報を集めるために、会う人会う人に「美容院どこ行ってるんですか?」って聞きまくったなぁ(笑)。
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山田 それぞれのお店に特徴がありますから、いろいろ行ってみて、自分のお気に入りを探せばいいですね。URU SALONでも、何度も来てくださるお客さまは、“髪の病院”というコンセプトや、一人ひとりのお客さまときちんと向き合うために一日に少数のお客さまの予約しか受け付けていないウチの方針を気に入ってくださっている方ばかりです。
キリ わたしも、他の店でせわしなくぱっぱと髪を切られたのが嫌だったので URU SALONにしましたよ〜
山田 ありがとうございます!
そういえば、タイに来てご自身の髪に何か変化はありましたか?
キリ 髪がパサつきやすくなったかも。やっぱり紫外線のせいなのかな?
山田 パサついたりギシギシしたり、まとまらなくなったという声はよく聞きます。原因は大きく3つで、まずは水の違い、そしてシャンプーの違い、最後に強烈な紫外線です。水の違いはよく知られていますね。日本は軟水なのに対し、タイは硬水なので、慣れない日本人の髪はパサついてしまうんですね。
なぎさ なので、軟水器買いました。周りにも結構使っている人が多いですよ。
山田 硬水を軟水に変える機械ですね。実はシャンプーの違いというのもこの水の違いに関係してきます。日本に帰る度にシャンプーを大量に買って来られるという方が多いと思うのですが、日本のシャンプーはタイの水に合わないものがほとんどで、髪に違和感を感じる人もいらっしゃるのではないでしょうか。
なぎさ それで行き着くのが美容院で売ってるシャンプーなんだよね。日本でそんなの買ったことなかったけど…。
山田 3つ目の紫外線に関しては、日頃から日傘や帽子で何とか避けるしかありませんね。また、パサつく髪への対処法として、一時的なものでは、洗い流さないタイプのトリートメントや、潤い感の出るワックスなどを使用する方法がありますが、美しい髪を長くキープするには毎日のケアを頑張るしかありません。理想は、定期的に美容院でトリートメントをしながら、家でもホームケア用のトリートメントをすることですが、なかなか面倒くさいという方は、美容院で髪を切る時に一緒にトリートメントをするだけでも髪の状態がぐんと良くなりますよ。
キリ タイって物価が安いのが魅力的だけど、美容に関しては、日本と同じクオリティーを維持しようとするとホントお金と手間がかかるよね。
なぎさ そうなの。でも、やっぱり“タイ人化した”とは言われたくないし…
キリ そういえば、タイ人って生まれたときから硬質の水を使ってるわりには、髪がきれいな人多いよね。
山田 タイ人の髪はとても強いんです。タイに来た日本人美容師がまず驚くのが、タイ人の髪のパーマのかかりづらさ、ヘアカラー剤の色の入りにくさではないでしょうか。見た目は同じ黒髪ですが、日本人とは根本的な髪質が全然違うんですね。

【髪バナ 10】炭酸を使ったヘッドスパ

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とび 人生初のヘッドスパ体験しちゃいました…いや〜予想以上に気持よかった!こんなに頭がすっきりしたのは初めてです。
布施 よかったです ! 汚れを取るだけでなく、頭皮の血行も良くなるので髪にはいいことずくめですが、それと同時に、マッサージで頭皮が柔らかくほぐれて頭がすっきりすることで、日頃のストレスから解放されたように気持ちまで軽くなりますよね。
とび 本当にそんな感じ。でも、どうしてシャンプーで落ちないような汚れが落ちるんですか?毎日自分でやっているレベルの洗髪ならともかく、美容院ではすごく丁寧にシャンプーしてくれるので、ヘッドスパをしなくてもそれだけで十分汚れが落ちてそうですが。
なぎさ 確かに。気分的なものより、具体的にどれだけ違うかっていうのはハッキリ見てみたいよね。
布施 その言葉、待ってました (笑)。では、ヘッドスパ前に撮影させていただいた、とびさんの頭皮の写真と、さっき撮影したヘッドスパ後の写真を見比べてみましょう。 (※マイクロスコープカメラで撮影)
“Before(写真)”では、毛穴の周りに汚れが溜まっているのが見えますか?この部分がシャンプーではなかなか落ちないんです。
なぎさ やだ、きたな—い(笑)!

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とび arche+の女性読者に僕の汚い毛穴を披露してしまうなんて…。何ともいえない恥ずかしさです。一応これでも昨夜はお風呂に入ってちゃんとシャンプーしましたからね!
布施 いえいえ、汚くないですよ(笑)。皆さん大体こんな感じです。自分が思ったより、毛穴に色々溜まっているでしょう。男性で育毛剤を使用されている方がいますが、この状態では育毛成分が髪の根元に届きにくく、効果が薄れてしまいます。誰が見ても、“After(写真)”のような毛穴なら、成分がぐんぐん入っていきそうに見えますよね。また、頭皮の血行がよいと、栄養分がきちんと髪に運ばれるため、髪が太く美しくなります。育毛も、美髪も全てはキレイな地肌と毛穴からなんですね。
なぎさ なるほど。女性、男性、髪型の違いなどによって、毛穴汚れの溜まり具合は変わるもんですか?
布施 そうですね。一般的には髪の量が多い方は毛穴が蒸れて汚れが溜まりやすいので、ウチでは、そういうお客さまが来られた場合はとにかく汚れを落とす施術を中心にします。反対に髪のボリュームの少ない方は、頭皮のケアを中心にしています。
なぎさ URU SALONのヘッドスパでは炭酸を使ってましたよね。炭酸の泡が毛穴の汚れを取り除く…ということですね。
布施 さすが、女性はお詳しいですね。炭酸の泡もピンキリですが、ヘッドスパには、“高濃度炭酸”と呼ばれる、泡がとても細かく泡密度が高い特別な炭酸を使っています。炭酸自体には汚れを除去する能力はありませんが、汚れにくっつく性質があるので、そのまま脂汚れを浮かせてくれるわけです。

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とび んん…何か専門的な話になってきましたね。炭酸の施術の最中は、何というか、“頭皮が細かい泡に刺激されている感”がすごかったです。
布施 炭酸はとにかく強力に汚れを落とすので、やりすぎると頭皮に必要な皮脂まで落としてしまい逆効果です。お店でやってもらう場合は問題ないですが、ご自身でホームケア用の炭酸ヘッドスパをされる場合は、説明書をよく読んでお使いくださいね。

布施のウズベキスタン旅行記②

ウズベキスタン旅行記、続きはサマルカンド〜タシケント編です。

前回書き忘れましたが、ウズベキスタンのB&B(ベッド&ブレックファスト)の朝食はすごいボリュームです。毎回何種類もの菓子パンに、ナンと呼ばれる主食のパン、ジャムやバター、クリーム、チーズ、サラミなどのパンのお供、さらにオムレツやパンケーキも出ます。しかもどれも美味しい!毎回食べ過ぎる程食べていました…。
また、通貨のウズベキスタンスムへの両替は東部(タシケントやサマルカンド)よりも西部(ヒヴァ)でしたほうがレートがいいと聞いていたので、ヒヴァを出る時に一気に両替しました。実際、レートは東部よりも全然良かったです。
さて、ヒヴァを後にして、向かったのはサマルカンドです。ヒヴァから夕方初の寝台列車に乗り、翌朝にサマルカンドに着きます。自称“乗り鉄”の身として寝台列車にはテンション上がりましたが、とても快適な旅ができました。窓からの景色は砂漠、砂漠…で美しく、食堂車もウォッカで酔っぱらうおっちゃん達に絡まれて楽しかったです。ベッドももちろん快適でしたよ。

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サマルカンドはヒヴァに比べて都会で、世界遺産の美しいモスク達も世界遺産らしく完全に整備されていました。ヒヴァの“フレンドリー世界遺産”を見てきたものとしては少々物足りなさを感じましたが、世界有数の観光地として多くの観光客が訪れるだけあって、建物はどれも圧倒される程美しかったです。イスラム様式のタイル装飾は細やかで、見れば見る程ため息が出てしまう程きれいでした。このつたない文章では伝えきれないので、是非実際に見て欲しいです。この時期はウズベキスタンの修学旅行生が多いらしく、どこへ行っても学生達に囲まれました。囲まれて写真を撮られるんです(笑)。家に帰って「お母さん、今日日本人見たよ〜」的な感じで見せるのでしょうか(笑)。
サマルカンドの街自体は普通の街なので、世界遺産の建物以外に特に見るところはなく、郷土史博物館なるものに行ったり、公園を散歩したりして過ごしました。

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サマルカンドからタシケントへは、特急電車で3時間程でした。普通クラスの席でしたが、快適でした。ウズベキスタンのは列車はいいですね。
タシケントは想像以上の大都会で、近代的な建物やお洒落なレストランが沢山ありました。日本人の駐在員もいるみたいですが、韓国人をよく見かけました。韓国人にはビジネスがしやすい国なのでしょうか。街自体はキレイに整備されていて、中心部は緑も豊かでシンガポールのようでした。地下鉄があるので移動もしやすかったです。時間があれば日本人墓地に行きたかったのですが、一緒に行った連れが携帯電話を落とすハプニングがあり(奇跡的に見つかりましたが)、バタバタしたままバンコクへ戻ることになりました。

今回の旅は本当に良かったので、これを機に中央アジアにハマりそうですが、英語は全く通じないので言葉の壁の厚さに苦労しました。でも、次回の旅はキルギスあたりにしたいなぁ…と今から夢を膨らませています。
ここでは書ききれなかったことも沢山ありますし、ウズベキスタンに行きたいけど、ビザや諸手続きのことがわからないという方がいらっしゃれば、何でもおたずねください。いい国なんだけど情報が少なすぎるんですよね…

スタイリストの布施でした。

布施のウズベキスタン旅行記①

またまた、美容室や髪のこととは関係のないネタになってしまいますが…
ウズベキスタンというキーワードが皆さんの関心を引いたようですので、この辺でスタイリストの布施がソンクラン期間中に旅したウズベキスタンのことを書いてみようと思います。
ウズベキスタンと聞いても「どこ?」と思ってしまう方が少なくないのではないでしょうか。ざっくりと説明すると、場所はユーラシア大陸の中央、海がなく、シルクロードの中継点として栄えたところです。旧ソビエト連邦の共和国で言語はロシア語とウズベク語、イスラム教の国です。
私も知らなかったのですが、バンコクからはウズベキスタン航空が週に2便飛んでいるので直行便で6時間で行けて便利です!ビザは、ウィタユ通りのウズベキスタン領事館でとれます。特急発行ビザでも通常発行ビザでも日本人は一律で600バーツでした。
今回、1週間程しかなかったので、バンコク→タシケント(首都) で、そのまま国内線に乗り換えて砂漠のオアシス都市ヒヴァまで一気に飛び、そこから電車を使ってサマルカンド、最終日にタシケントへと戻ってくるコースにしました。

ということでまずはヒヴァの観光から…
ヒヴァは土壁の城壁に囲まれた小さな旧市街が世界遺産に登録されており、観光や宿泊はこの旧市街が中心になります。今まで数多くの世界遺産を見てきましたが、ここの雰囲気は特別に思えました。というのも、砂漠のオアシス都市としてシルクロードを行き交う商人達でにぎわった昔から、この城壁の中は人々の生活の場でしたが、それが今も変わらぬ形であり続けているので、何というか “世界遺産感” がありません。どちらかというと “古くからの生活の場、そのもの” といった感じです。その飾らない、世界遺産だからといって過剰に保護しすぎていない感じがとても良かったです。旧市街を歩いていると、ものすごい昔にタイムスリップしてしまったような錯覚に陥ります。こんな美しい街で人々は今も遺跡と寄り添いながらシンプルに、ゆっくりと生活しています。

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ウズベキスタンの人はとても親切で人なつこいです。観光客自体が少ない国なので、街を歩いているだけでガン見されますが…(好奇の目で。嫌な感じはしませんよ)。特にヒヴァの子供達は日本人を見ると「こんにちは!」と日本語で声を掛けてきます。本当にかわいい!
ヒヴァ観光は旧市街に宿泊するのがオススメです。旧市街は1日もあれば回れますが、観光したり、カフェでぼーっとしたりと最低でも2日は滞在すると、ヒヴァの空気がより感じられると思います。ガイドブックで取上げられていないようなモスク跡や建物でも、探検してみると素敵なものが沢山見つかります。

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ウズベキスタンの食事はどれも美味しかったです。個人的には羊の脂に胃をやられそうになりましたが、それ以外は何を食べても美味でした。日本人旅行者はツアーの年配さんがほとんどでしたが、そういう方にも抵抗なく受け入れられているようでした。そういう面でも、日本人には旅行がしやすい国ですね。ウズベキスタンの方は皆家で食事するのでレストランがあまり充実していませんが、ホテルで食べられるところも多く、私たちも何度か滞在先のホテルで用意してもらいました。
たまたま知り合った、青年海外協力隊でヒヴァに滞在している日本人の女性に勧めていただいた、ヒヴァでこの時期にしか食べられない“シュヴィト・オシュ”という緑色の麺料理など、ガイドブックを指差しながら「これが食べたい」とリクエストもできます。

夜の旧市街は土壁の建物がライトアップされて幻想的な雰囲気になるので、夕食後は少し街歩きをすると楽しいですよ。ただし、外食習慣のあまりない人達なので、夜外を出歩く人はほとんどいませんが(出歩いているのはほとんど観光客でした)、治安はよいので危険な感じは全くありませんでした、街灯自体が少ないので、夜は本当に真っ暗になります。

文章が長くなってきましたね…。ヒヴァの魅力はまだまだ語り尽くせませんが、続きは旅行記②へ

【髪バナ 09】環境変化が髪と地肌に与える影響

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なぎさ キリちゃんが今一時帰国中なので、今回はウチの旦那を連れてきました。
とび はじめまして。普段はその辺で適当に髪を切っているので、ちゃんとした美容院って、なんか緊張します…
山田 そんな…男性でそのように感じていらっしゃる方って多いんですかね。ウチはそんな敷居が高いお店ではありませんので、どうぞご安心ください(笑)。実際、URU SALONでも最近は男性のお客様がかなり増えているんですよ。奥さまのご紹介で来られる方や、ふらりとお一人で来られる方など様々ですが、男性の身だしなみへの関心が年々高まっているのは事実ですよね。
なぎさ 外国に来て改めて、日本人男性は美意識が高いと思いました。特に一時帰国すると、皆気を使ってるなぁ…ってしみじみ。
とび はいはい、すみませんね(笑)。タイにいるとサバーイな空気に流されて思わず色々とサボっちゃってるのは事実です…
山田 (笑) サバーイな環境なので、サバーイな髪型・格好っていうのは全然ありですよ!
ただ、“関心の高い方”というのは、“髪型・格好がいつもキマっている方”というより、“タイという異環境の中で上手に自分を磨かれている方”という言い方の方がしっくりくるような気がします。これは、もちろん男性に限ったことではありませんが、女性は元もと自己意識が高いので、環境に合わせたセルフケアが自然にできる人が多いのに対し、男性は無頓着な方が多いですよね。もちろん、自分も含めて…ですけど。
とび URU SALONに来られるお客さんの、タイならではの髪の悩みってあるんですか?
山田 男性のお客さまで結構多いのが、「タイに来てから髪の毛が薄くなった気がする」というお悩みです。先日、ヘア製品の開発に携わっている研究者とお話をする機会があったのですが、やはり環境の変化というのは、本人が気づかない程のスピードで、でも確実に体に負荷をかけているようです。髪に関して言えば、水の違い、強い紫外線や汚染された空気、気温・湿度の違い、食生活の違い…などの影響が大きいでしょうか。そういったものが、直接的・間接的に抜け毛や不健康な髪の原因になるようです。薄毛は年齢的なものや遺伝からくると諦めてしまっている方は、もう一度そのあたりを見直してみるとよいかもしれません。
とび 例えばそういう“髪が薄くなった”方へはそういう提案をされているんですか?
なぎさ めっちゃ食いついていますね…
山田 薄毛の原因は複合的なものであり、それを1度で解決できる神の一手はありません。ですので、その中からウチで解決できることをお手伝いしています。

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山田 仕事で日本に住みはじめたアメリカ人の話ですが、彼は元の髪色が濃い茶色で、アメリカにいるときから定期的にブリーチをして常に金髪にしていたそうです。それが日本に何年かいるうちに、ブリーチしても完全な金髪にならずに、オレンジっぽい色になってしまうようになりました。ブリーチでも赤い色素が抜けず、オレンジっぽくなるのは、日本人の髪の典型的な特徴です。環境の変化が髪に与える影響はこれ程大きいんですね。
とび なるほど…髪の手入れというと髪型を整えるくらいしか考えていなかったけど、地肌、毛根、体内環境全て含めて“髪”ですもんね。ヘッドスパは実は前から興味があったので、今度試してみようかな。